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*日本国内では、ダイアベティス・ケア事業(血糖測定関連事業)は、ロシュDCジャパン株式会社が担当しています。
2017年7月27日 バーゼル発
ロシュグループ/診断薬事業部門 2017年度上半期業績のお知らせ
ロシュグループ売上は現地通貨ベースならびにスイスフラン換算で5%*増
診断薬事業部門の売上は、主に免疫検査製品が牽引し、5%の成長
*特に指定のない限り、この記事で記載している全ての成長率は、現地通貨ベースです(CER:2016年の平均値)
診断薬事業部門の売上高は、5%増の58億スイスフランとなりました。免疫検査事業(+13%)の成長が寄与したセントラライズド/ポイント・オブ・ケア ソリューション1領域(+8%)が中心となって業績に貢献しました。地域別では、中国(+20%)で高い業績を維持したアジア・パシフィック(+13%)が、特に成長を牽引しました。EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)では3%、ラテンアメリカでは8%、北米では1%、日本では、2%の売上増となりました。
メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)と黄色ブドウ球菌(SA)の定性的な検出と両者の判別に使用する、cobas Liat システム用のcobas MRSA/SA 核酸増幅検査をCEマーク準拠の国々で発売しました。これはポイント・オブ・ケア用途として、画期的な製品であり、この検査項目の拡大は、欧州市場の特定のニーズに応えるものです。本製品は、1つの検体で30分未満でMRSAとSAを同時に検出する初のリアルタイムPCR検査です。 MRSAとSAは、共に院内および、市中感染の重大な発生源となります。
また、がん研究用のAvenio ctDNA(ctDNA- circulating tumor DNA)検査キットの販売も開始しました。血液を検体とした、初のがん検査キットで、様々なステージやタイプの腫瘍の病態を正確に判定します。本検査キットには、がん研究用の3種類の次世代シークエンシング(NGS)用リキッドバイオプシー検査、Avenio ctDNA Targeted Kit 、 Expanded Kit ならびに Surveillance Kitがあります。キットには、試薬、バイオインフォマティックスとソフトウェアが含まれており、全てのNGSラボでctDNA検査が可能になります。
組織切片から、がん細胞などを正確かつ効率的に抽出する自動化・デジタル化したAvenio Milisect Systemを米国とCEマーク準拠の国々で発売しました。がん細胞を効果的に抽出することで、その後の診断の精度を高められるようになります。
エクルーシス試薬HIVコンビPTがFDAに承認されました。この高感度で特異的な検査は、米国での幅広い感染症項目を拡大しました。この製品が加わることで、検査室は検体を分けたり、追加の機器を使用したりせずにHIVと同時に、C型肝炎と梅毒のような、よく知られている重感染をスクリーニングすることができます。FDAはまた、コバス6800/8800完全自動システム用のcobas CMV(サイトメガロウイルス)検査も承認しました。CMVキットは治療中の移植患者の治療効果を確認するために使用されます。
セントラライズド/ポイント・オブ・ケア ソリューション(+8%)は、アジア・パシフィック地域に牽引され、診断薬事業部門全体の業績に最も寄与しました。免疫検査(+13%)と生化学検査(+3%)から成る血清検査領域が主な成長ドライバーです。免疫検査用コバス e 801が米国で発売されました。統合検査室で根幹をなすコバスe801は設置面積あたりの免疫検査の処理能力を倍増させ、その上、ごく少量の検体で、迅速に結果を出します。本製品は、非常に好評を博しており、この事業領域の高い業績に寄与しています。
モレキュラー・ダイアグノスティックス2は、基幹ビジネスが2%の増収でしたが、シークエンシングは減収となり、全体で1%の売上増となりました。地域別では、北米とEMEAが成長を牽引しました。血液スクリーニングとHPV(ヒトパピローマウイルス)スクリーニング検査はそれぞれ3%と2%の伸長となりました。B型肝炎、C型肝炎、HIVの診断とモニタリング製品群を含むウイルス検査では、C型肝炎製品の前年の売上が非常に好調だった反動で、1%の減収となりました。
ティッシュー・ダイアグノスティックス3は、北米とEMEA での好調な販売が牽引し、売上高は13%の増加となりました。アドバンスト・ステイニング製品とプライマリー・ステイニング製品の売上は、それぞれ9%と15%伸長しました。コンパニオン診断薬の売上は40%の伸長を示しました。CINtec Histology/ CINtec PLUS Cytology テストは、引き続き高成長をとげ、最近米国で発売したCINtec Histology 510(k)も売上に寄与しました。
ダイアべティス・ケア4では、困難な市場状況が影響した北米が18%の減収で、全体で4%の減収となりました。ラテン・アメリカでは3%の売上増となりましたが、EMEAでは1%、アジアパシフィックと日本ではそれぞれ5%の減収となりました。Accu-Chek Guideの本格的な展開により、2016年に発売した新たな血糖モニタリング製品は、米国とドイツを含むさらなる重要な市場に進出しました。
mySugrの買収により、デジタル血糖管理の分野の強化を図っています。この新たな患者さん主体のダイアベティス・ケアのデジタルヘルスサービスは、医療従事者が現在使用しているアキュチェック製品を使いながら、治療方針をよりよく、より早く決定する支援をし、さらに患者さんとのコミュニケーションを向上させます。
【事業領域説明】
*1:セントラライズド/ポイント・オブ・ケア ソリューション:免疫・生化学検査、血液凝固検査、
ポイント・オブ・ケア・テスティング(POCT) (以前の プロフェッショナル・ダイアグノスティックス)
*2:モレキュラー・ダイアグノスティックス:遺伝子検査用試薬・機器
*3:ティッシュー・ダイアグノスティックス: 病理学的検査用試薬・機器
*4:ダイアべティス・ケア: 血糖測定関連事業
広報(報道関係者向け
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