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検査の最前線で医療に貢献する、フィールドエンジニアの仕事

病院で当たり前のように行われている検査。その裏側で、「検査を止めない」ために尽力しているのがフィールドエンジニアです。患者さんの命を支える、まさに医療の“縁の下の力持ち”。今回は、現場で装置を支えるフィールドエンジニアの佐藤さんと、そのエンジニアたちを後方から支えるチームを統括している川口さんに、仕事のやりがいやロシュならではのカルチャーについて話を聞きました。

「何があっても検査を止めない」という覚悟で向き合う


――まずは、お二人それぞれの現在の仕事内容について教えてください。

佐藤:私は千葉エリアを担当するフィールドエンジニアです。検査装置の設置や導入、定期メンテナンス、トラブル時の修理対応が日々の仕事になります。装置は生化学・免疫分野を中心に、遺伝子検査の機器も担当しています。医療現場で検査が滞らないよう、装置を安定して使ってもらうこと。それが、私の一番大切な役割ですね。

川口:私は業界No.1のサービス体制を構築するために、現場の2次サポート、プロダクトケア(グローバル開発チームとの製品改善活動)、スペアパーツや運用プロセスの管理、サービスマーケティングを行うチームを取りまとめる部署の責任者を務めています。サービス全体の質を高めながら、エンジニアが安心して動ける環境を整えることが主な役割です。同時に、売上の達成やコストの適正化を行うことも、私たちの大切なミッションです。

――佐藤さんは、もともと臨床工学技士として病院で働いていたそうですね。病院勤務時代の経験が生かされていると感じることはありますか?

佐藤:はい。ロシュに入社する前は、約10年間、病院で臨床工学技士として働いていました。透析や人工呼吸器など幅広い分野がありますが、私は心臓カテーテル検査に関わる仕事が中心でした。患者さんの状態が急変することも多く、検査データが治療の判断を左右する現場です。そうした経験を通して、検査の重要性は自然と体に染みつきました。その感覚は、今フィールドエンジニアとして装置を支える仕事にも、しっかり生きていると感じています。


――臨床工学技士からの転身は、珍しいのでしょうか?

佐藤:私が入社した頃は、まだ珍しかったですね。ただ、最近は臨床工学技士出身のエンジニアも少しずつ増えてきています。臨床工学技士は病院の中で「命のエンジニア」と呼ばれることもある職種で、医療機器に日常的に向き合ってきました。そうした経験が、検査機器のエンジニアの仕事にも自然につながっているのかもしれません。

――仕事をしていて、「やっていてよかった」と感じるのは、どんなときですか?

川口:自分たちの仕事が患者さんのためになっていると実感できる瞬間です。ロシュの検査機器は多くの医療現場で使われていて、その一つひとつが診断や治療を支えています。自分たちの仕事が、誰かの役に立っていると感じられることこそが、この仕事の大きな魅力です。

もう一つは、お客様からの感謝の声が聞こえてきたときです。検査機器は動いていて当たり前と思われることも多いですが、それを支えるために本当に多くのメンバーが熱意をもって活動しています。その頑張りが実ったときは本当にやりがいを感じます。

佐藤:私は病院に勤務していた時から、検査値の重みを肌で感じてきました。だからこそ今は、検査装置を安定して動かし続けることが、自分の使命だと思っています。患者さんから直接声をかけてもらうことはありませんが、検査技師の方の力になることで、その先にいる患者さんの安心につながっている――そう信じながら働けることが、「やっていてよかった」と思える理由ですね。

挑戦を後押しする、ロシュのカルチャー


――ロシュならではのカルチャーについても教えてください。

佐藤:私が一番感じているのは、「挑戦させてくれるカルチャー」です。入社して数年が経ち、現場の仕事にも慣れてきた頃、情報共有のやりにくさが気になるようになりました。メールやチャットなどツールが多くて、必要な情報を探すだけで時間がかかってしまっていたんです。

「どうにかならないか」と思い、情報を一元管理できるタスク管理ツールの活用を提案しました。上長から返ってきたのは、「いいね、やってみたら」という一言。実際に使い始めると、設置時の情報整理やタスクの見える化が進み、現場の動きがぐっとスムーズになりました。意見をきちんと受け止めて、背中を押してくれる風土を実感した出来事でした。

川口:ロシュには、挑戦することを推奨し、挑戦した過程そのものを評価するカルチャーがあります。入社3年目に、検査自動化のための大規模なシステム導入に関わりました。稼働当初はトラブル続きで機器は思うように動かず、現場も余裕のない状況が続いてしまいました。それでも、日本だけでなく開発元のドイツやスペイン、シンガポールのチームも加わり、一丸となって改善を重ねることで、最終的には安定稼働を実現することができました。非常にタフな現場でしたが、多くの学びを得ることができました。挑戦を後押しし成長につなげることこそが、ロシュのカルチャーだと思います。

修理対応だけでは終わらせない。カスタマーチェックインがつくる信頼の土台


――入社してからの仕事の中で、強く印象に残っていることはありますか?

佐藤:印象に残っているのは「カスタマーチェックイン」を通じて信頼関係を築けた経験です。カスタマーチェックインとは、エンジニアや営業、学術担当が定期的に施設を訪問し、装置の状況や課題を共有する取り組みです。

ある施設で、導入当初にトラブルが重なって、結果として信頼を損ないかねない状況になってしまったことがありました。正直に言えば、「次はもうないかもしれない」と感じるムードもありました。それでも月に一回ほどのペースで足を運び、装置の現状や今後の対応について、逃げずに説明し続けてきました。

そうしたやり取りを重ねるうちに、少しずつ名前を覚えていただき、会話のトーンも柔らいでいきました。最終的に、新しい装置の導入につながったときは、本当にうれしかったですね。マイナスからのスタートだったからこそ、信頼が形になったことを強く実感できた経験でした。

――カスタマーチェックインを通じて、修理や保守といった対応にとどまらず、お客様との信頼関係を深めていったのですね。その取り組みを「Global CX Day」というグローバルイベントで、英語で発表されたと伺いました。発表にあたって、不安はありましたか?

佐藤:正直、不安はありましたが、自分なりの言葉で伝え切ることができました。発表後に、グローバルのカスタマーサポートチームのトップから評価のメッセージをもらえたときは、素直にうれしかったです。スイスやアメリカなど、世界中のメンバーに向けて発信できたことで大きな自信になりましたし、日本の取り組みが世界につながっていく手応えを感じた、忘れられない経験です。

フィールドエンジニアから広がる、多様なキャリアパス


――グローバルの場でさまざまな経験を積めるのも、ロシュならではの魅力ですね。

川口:そうですね。ロシュは、フィールドエンジニアとしてスタートした先のキャリアの選択肢が非常に幅広いと感じています。実際に、私たちの部署からドイツにあるグローバルカスタマーサポートチームへ転籍したメンバーもいます。日本の中で「この装置の第一人者」と呼ばれるほどの技術力を積み重ねた結果、世界から声がかかるような事例も実際にあります。

一方で、現場でお客様と向き合い続けることにやりがいを感じ、フィールドで活躍し続ける人もいますし、現場を支える立場として管理職や技術トレーナー、後方支援メンバーへとキャリアを広げる人もいます。やりたいことに手を挙げれば、応えてくれる環境があるのが、ロシュの大きな魅力だと思います。


――最後にエンジニアの仕事に興味がある人へメッセージをお願いします。

佐藤:エンジニアの仕事は責任の重さが伴いますが、チームで支え合える体制があるからこそ乗り越えられます。実際、難しい作業の際に他エリアの仲間が駆け付けてくれ、無事にやり遂げたこともありました。こうした文化は大きな安心につながっています。

子どもの頃から機械いじりが好きだった私にとって、今の仕事はとても楽しいです。機械が好きな人、人と向き合うのが好きな人、信頼関係を築くことにやりがいを感じる人には、ぜひ挑戦してほしい仕事です。

川口:フィールドエンジニアは、検査を止めないための「最後の砦」です。プレッシャーもあり決して簡単な仕事ではありません。それでも、それを引き受ける覚悟とモチベーションを持った人にぜひ挑戦してほしいと思っています。お客様と信頼関係を築き、医療に貢献したいと考える方にとっては、大きなやりがいを感じられる仕事です。最前線で活躍するエンジニアがいるからこそ、医療は成り立っている――その一員として力を発揮したい人を、心から歓迎したいと思います。