私の仕事は「検査室の価値を高めること」。営業社員が取り組む働き方改革

病院や検査センターなどに対して、検査薬や検査機器などに関連する医療情報を提供し、適正な使用と普及を図るといった業務を担うDMR(臨床検査薬情報担当者)。さまざまな施設を訪問し、検査室が抱える課題やニーズをくみ取りながら、業務をよりスムーズに進めていくための製品を提案します。静岡のDMRを務める早坂さんは、どのように仕事と向き合っているのでしょうか。そこには「検査室の働き方改革」への熱い想いがありました。

幅広いラインナップの製品で、検査室に余裕を生みたい


――DMRとして、日々どのように働いているかを教えてください。

病院や検査センター、クリニックの検査室を訪問し、検査を行う検査技師や検査室を取りまとめる検査技師長、施設管理をしている方々から、日ごろの業務の課題をヒアリングします。検査室の状況を把握したうえで課題を解決したり、潜在的なニーズを叶えたりできるよう、ロシュの製品や活用法を提案していくのが大きな流れです。

――DMRの業務はまさに、お客さまに寄り添った提案をカスタマイズしていくところが醍醐味かと思います。よい提案をするために、心がけていることはありますか?

まずは、各施設の課題を丁寧に伺うことです。各施設の状況やニーズはそれぞれ違っていて、たとえば、メンバーが心置きなく産休育休を取得できるような体制づくりが求められていたり、業務によって負担感が異なるなどの偏りがあったり……そうしたリアルな課題をしっかりと拾い上げ、適切な改善方法を考えていきます。
それからもう一つ、いろいろな視点を入れて提案を考えることも大切にしています。ロシュは128年の歴史があり、取り扱っている製品の領域も幅広いです。社内の学術担当者やエンジニアと連携し、豊富な製品ラインナップと長年の知見に基づいたプランを考えられるのが、ロシュの強みだと感じています。

――そうした姿勢に基づいて、これまでどんな提案をされてきましたか? 具体的な例を聞いてみたいです。

日々のルーティンワークを効率化できるような仕組みづくりは、DMRの腕の見せどころです。たとえば血液検査では、患者さんから採血した検体を検査室に送り、機器で測定できるように遠心分離などの前処理を行い、分析し、後処理を経て、検体を保管するまでが一般的なフローです。その前処理から後工程までのステップには、多くの人の手が介在するケースが少なくありません。新しい機器やシステムを導入することでそうした作業を自動化できれば、血液検査にかかる業務がぐっと効率化します。

また、離れた場所から機器の操作画面を一括で管理したり、各検査の進捗をひと目で確認できたりするようなデジタル製品も紹介し、検査室の業務効率や検査の質をさらに向上させられるような提案もしています。

限られた人や時間、予算のなかでベストな医療を提供し続ける。このニーズに対する答えの一つが、検査室の働き方改革だと思います。働き方改革を支援できる提案をし、検査室に時間の余裕が生まれれば、別の課題の解決を進めたり、患者さんと接する時間を増やしたりすることにも繋がります。これまで、検査技師さんたちの知識の拡充やQOL向上につながったという嬉しい反響も聞いています。

頼れるパートナーとして、検査室を変えていく


――ロシュのDMRとして、早坂さんが感じているやりがいを教えてください。

日々の地道な営業活動が実を結び、新しいご相談に繋がったときには、やはりやりがいを感じます。またその結果、検査室の環境がよりよくなり、「以前は検査室を駆け回り、毎日の作業負荷が大きかったけれど、ロシュの機器によって作業の効率が上がり、余裕を持つことができるようになった」と言ってもらえることもあります。その言葉は非常に大きな活力になりますね。
血液などの検体は、扱い方を間違うと院内感染のリスクを孕むものも少なくありません。失敗が許されない業務と山積みの課題がある中で日々の検査を行なわなければならない…そんな検査室への提案には、やりがいと同時に責任も感じています。

――検査室の改革については、病院側のニーズも高まっているのでしょうか?

はい。2024年4月に医師の働き方改革がスタートしましたが、すでに病院をあげてこうした改革に取り組んでいるケースはめずらしくありません。私たちが直接働きかけるのは検査室の方々ですが、年間の活動目標に「働き方改革」が含まれている、といったご施設もあります。タスクシフトの一環として、これまで医師が担っていた業務を検査室が引き取るパターンも増えてきており、検査室の業務効率化は急務となっています。そんな状況だからこそ、検査技師の方々の役に立てるようにサポートするのが、ロシュのDMRの役目と思っています。

――では、今後の目標について教えてください。

変化していく検査室の課題やニーズに応えていけるよう、常にアンテナを高く張り、自分自身の探求心やインプットを欠かさないこと、そしてこれからも検査室の改善に貢献するという意識を持って、お客さまに寄り添っていくことです。特にデジタル分野は日々めざましい成長・進化を遂げているため、少し時間が経つだけで、思いもよらない角度から課題を解決できるようになる可能性を秘めています。わからないことはすぐ調べ、知識の幅や深さを追求していく。そしてロシュでいっしょに働くチームのメンバーや社内の専門家たちからも学びながら、自分で理解して提案できることを増やしていきたいです。

一般的に、営業は「物を売る仕事」と思われがちです。しかし、私がDMRとして大切にしているのは「検査や検査室そのものの価値を上げる」ということです。検査室の価値や存在感が増すことは、お客さまにとっても必ず大きなメリットになると信じています。そうした考えを共有し、ともにパートナーとして歩んでいけるように、今後も力を尽くしていきます。

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