アルツハイマー病に関連する脳内アミロイドβの蓄積状態を脳脊髄液から調べる検査薬、保険適用承認および発売
2025.9.1
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、脳脊髄液(CSF)検体でβ-アミロイド1-42と181位リン酸化タウ蛋白(pTau)を測定する体外診断用医薬品「エクルーシス試薬 β-アミロイド1-42」および「エクルーシス試薬 リン酸化タウ181」について、9月1日付で保険適用され、同日付で発売することをお知らせします。
「エクルーシス試薬 β-アミロイド1-42」 および 「エクルーシス試薬 リン酸化タウ181」 は、CSF中のβ-アミロイド1-42(Aβ42)と181位リン酸化タウ蛋白(pTau)の比率( pTau/Aβ42比)を調べることで、脳内アミロイドβの蓄積状態把握を補助する体外診断用医薬品です。厚生労働省が定める最適使用推進ガイドラインに基づき、アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制が期待できる医薬品の投与開始又は中止後の再開の判定目的に使用することができます。
本検査は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を測定原理とし、国内の医療機関や検査センターで広く採用されている当社のコバスシリーズの全自動免疫分析装置を用いて測定します。CSF中のpTau/Aβ42比は、アミロイドPET検査と同様に脳内アミロイドβの蓄積状態を把握できる検査として有用と考えられています1)2)。
今回の保険適用および発売が、アルツハイマー病の患者さんや介護者、ご家族がより明確な診断を得て、適切な治療選択への助けとなることを期待します。ロシュ・ダイアグノスティックスは、CSF検体を用いた検査の提供にどまらず、患者さんにとってより良い検査の提供を目指し、今後も尽力してまいります。
【製品および保険適用の概要】
| 販売名 | 使用目的 |
|---|---|
| エクルーシス試薬 β - アミロイド 1 - 42 | 脳脊髄液中のβ-アミロイド 1-42の測定 (脳内アミロイドβの蓄積状態把握の補助) |
| エクルーシス試薬 リン酸化タウ181 | 脳脊髄液中の181位リン酸化タウ蛋白の測定 (脳内アミロイドβの蓄積状態把握の補助) |
測定項目: リン酸化タウ蛋白(181位)/アミロイド β42 比(髄液)
測定方法: 電気化学発光免疫測定法(ECLIA 法)
保険収載内容: D004 穿刺液・採取液検査 リン酸化タウ蛋白/アミロイド β42 比(髄液) 1,282 点
【海外におけるロシュの認知症関連検査の主な状況】
ロシュでは、脳脊髄液だけでなく、血液検査の開発にも積極的に取り組んでいます。
Elecsys pTau181(血液検査)について
2025年7月23日、ロシュは血液検体(血漿)を用いてリン酸化タウ(pTau)181タンパク質を測定する検査薬「Elecsys pTau181」がCEマークを取得したと発表しました。これは、アルツハイマー病関連アミロイド病理を「除外」するための体外診断用医薬品(IVDR認証済み)として初となる血液検査です。この低侵襲な血液検査は、他の臨床情報と組み合わせて、認知機能低下の原因がアルツハイマー病ではないことを確認する(除外する)ために使用できます。陰性結果が出た場合には、不要なCSF検査やPET検査を避けることができます。臨床研究では、93.8%の高い陰性予測値(NPV)と83.6%の感度でアルツハイマー病を除外できることが示されており、プライマリーケアでの診断精度向上と医療資源の削減に寄与すると期待されています。詳細は、ロシュグループのリリースをご覧ください。 Roche receives CE Mark for minimally invasive blood test to help rule out Alzheimer’s disease
Elecsys pTau217(血液検査)について
2024年4月11日、ロシュは、血液検体(血漿)を用いたアルツハイマー病の早期診断を補助する検査薬「Elecsys pTau217」が、FDAのブレークスルーデバイス指定を受けたと発表しました。pTau217は、アルツハイマー型認知症を区別するバイオマーカーの中でも、他のバイオマーカーより高い性能を示すと報告されています3)。詳細は、ロシュグループのリリースをご覧ください。
Roche granted FDA Breakthrough Device Designation for blood test to support earlier Alzheimer's disease diagnosis
※上記は国内の状況をお伝えするものではありません。