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病理診断の効率化と遠隔医療を支援する 病理ホールスライド画像診断補助装置(クラスⅡ) 「ベンタナ DP200 Dxシステム」を発売

 

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信、以下ロシュ)は、医師が診断補助に用いることができる病理ホールスライド画像診断補助装置「ベンタナ DP200 Dxシステム」を本日発売します。本製品は、病理ガラス標本からデジタル画像を生成し、さらにはデジタル画像の管理・閲覧を可能にし、デジタルパソロジーの推進に貢献します。

国内では高齢化によるがんの罹患者数が増加傾向にある中1)、病理医が大幅に不足2)しているという深刻な状況にあります。病理医が不在の病院も全国に多数存在し、非常勤の病理医が来院し直接顕微鏡で標本を診断したり、作製したガラス標本を郵送することで病理診断を行っています。そのような中、病理医の業務負担や診断報告までの時間(TAT)を改善すべく、デジタル化によるスムーズな画像の閲覧や病理支援システムとの連携を促進するデジタルパソロジーが注目されています。臨床現場でデジタルパソロジーが進むことで、病理医が不在の施設や遠隔地での医療機関間連携、一人病理医のダブルチェック体制を整えることができます。

今回発売する「ベンタナ DP200 Dxシステム」は、管理医療機器(クラスⅡ)の製造販売承認を6月5日に取得しました。本製品は、構成品のスキャナーでガラス標本からデジタル画像を生成し、生成したデジタル画像を病理医が評価及び診断する際の補助に用いられるシステムです。生成したデジタル画像はデジタルマッペ(デジタル化したスライドガラスの一覧表示)で管理することができます。また、モニター上で組織の細部をより詳細に確認するためにデジタル画像を拡大することや同一画面で複数のガラス標本のデジタル画像を比較することを可能とします。

ロシュは、デジタル技術の活用を推進し、持続可能な病理診断体制の構築を加速させます。病理検査を包括的にサポートする製品群とともに、病理医の働き方に柔軟性をもたらし、限られたリソースをより高度な診断に集中できる環境をつくります。将来的には、画像解析アプリケーションによる染色標本の分析や、デジタル画像を用いたコンパニオン診断、AIアルゴリズムとの連携など、病理検査、病理診断のプロセス全体を支援するプラットフォームの提供を目指します。

1) 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)
2) 2025年4月8日現在、全国の病理専門医数は2,789名
(日本病理学会ホームページ :


【製品概要】

販売名:ベンタナ DP200 Dxシステム
構成品:ベンタナ DP200(画像取込装置)*、uPath SW(画像管理ソフトウェア)、スライドトレー

主な特徴:
・ 画像に付随する情報(症例IDや組織名、染色項目など)を同一画面で表示・管理
・ 病理システム(LSI)と連携し、スキャナーからの取り込み時に⾃動で症例ケースを作成
・ 自動で切片認識と同期を行い、最大6枚のスライドを同時表示
・ 組織切片の自動位置調整機能
・ ROI(Region of Interest)描画機能

*ベンタナ DP200
外形寸法:498mm(幅)×678mm(奥行き)×462mm(高さ)
重  量:46.4kg
搭載スライド数:6枚
スキャン倍率:20倍、40倍
スキャン速度:一枚当たり49秒(トレイロードから画像表示まで。20倍率の場合)

【製品写真】

ベンタナ DP200
uPath SW
使用イメージ

※モニター、キーボード、マウスは含まれません

本件のお問い合わせ先

広報(報道関係者向け)

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