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メタノール濃度管理の新たなスタンダード ロシュの「Methanol Bio」、ピキア酵母利用の製造プロセスの革新に貢献

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、ピキア酵母(Pichia pastoris)を用いたバイオ医薬品や産業用酵素の製造において、メタノール濃度の精密な管理をサポートするメタノール測定用試薬「Methanol Bio」を、2025年6月2日に発売します。Cedex Bio用試薬のラインアップ拡充により、医薬品製造における品質管理のニーズにさらに対応できるようになります。

ピキア酵母は、栄養源としてメタノールを利用できる酵母です。高いタンパク質発現レベルが期待できる、複雑なタンパク質の生成に適していると言った理由から、様々な組換えタンパク質を発現・生産するための宿主として広く利用されています。特に、バイオ医薬品の中でも高分子医薬品にも使用できることから、近年注目を浴びている酵母の一つです。

ピキア酵母を用いる製造プロセスでは、酵母を増やした後、メタノールを加えることで目的のタンパク質の生成を促進します。培養液中のメタノール濃度が低すぎるとタンパク質の生産量が不十分となり、逆に高すぎると酵母に悪影響を及ぼすため、常に最適な範囲に維持する必要があります。そのため、培養液中のメタノール濃度を頻繁、迅速、かつ正確に測定することが、安定した品質の製品を効率的に製造する上で不可欠です。

このたび発売する「Methanol Bio」は、細胞培養プロセスモニタリング装置「Cedex Bio Analyzer」シリーズに対応した自動測定用試薬です。従来のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)に匹敵する高精度な測定を、サンプル前処理なしで簡便に行えます。膜センサー分析機と比較して精度が高く、またメタノールへの特異性も高いため、他のアルコールの影響を受けません。ピキア酵母を用いた製造プロセスにおいて、より精密な品質管理が期待できます。

「Methanol Bio」が加わり、1台のCedex Bioでグリセロール、OD(光学密度)、総タンパク質等の測定も同時に行えるため、ピキア酵母を用いた製造プロセスの効率化も実現できると確信しています。

【製品概要】

製品名:
Methanol Bio
Methanol Bio HT
※対応機種別に発売

用途:
ピキア酵母を用いた製造における、培養中のメタノール濃度の測定

特長:
・Cedex Bio Analyzerシリーズによる自動測定で、簡便かつ効率的な濃度管理を実現
・高い精度(< 3.2%、社内データ)と再現性
・メタノールへの高い特異性(他のアルコールの影響を受けない)

【Cedex Bio Analyzerシリーズについて】

動物細胞、昆虫細胞、細菌、酵母など、さまざまな生物を用いた細胞培養プロセスをモニタリングできる自動分析装置です。小規模スループット向けのコンパクトな「Cedex Bio Analyzer」と、ハイスループット向けの「Cedex Bio Cedex Bio HT Analyzer」を展開し、それぞれ30種類以上の項目に対応しています。

本件のお問い合わせ先

広報(報道関係者向け)

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