ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、血清または血漿中の抗アデノ随伴ウイルス血清型rh74(AAVrh74)抗体を検出する検査薬 Elecsys Anti-AAVrh74 の製造販売承認申請を、2024年6月18日に行いました。delandistrogene moxeparvovecのデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD: Duchenne muscular dystrophy)患者への適応判定を補助する検査薬としての承認を目指します。
Elecsys Anti-AAVrh74 (海外製品名)は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を測定原理とし、血清または血漿中の抗AAVrh74抗体を検出する検査薬です。当社のコバスシリーズの全自動免疫分析装置を用いて測定を行います。
delandistrogene moxeparvovec(開発コード:SRP-9001、海外製品名:Elevidys) は、
DMDは、難病指定されている筋ジストロフィーの中で最も重度の高い疾患です。症状は2~3歳の幼児期に始まり、主に男児に発生します。5歳頃までに運動機能低下のピークを迎え、以後着実に症状が進行、10歳以降では呼吸不全、心筋症など多臓器に合併症を引き起こし、ほとんどの患者は20~30歳頃までに亡くなります。世界の出生男児の3,500~5,000人に約1人の割合で発症すると言われており1-3)、国内での患者数は4,000~5,000人と推定されます4)。
ロシュ・ダイアグノスティックスは、このアンメットメディカルニーズの解決に貢献できるよう、一日も早い製造販売承認取得を目指してまいります。
1) Ryder S, et al. The burden, epidemiology, costs and treatment for Duchenne muscular dystrophy: an evidence review. Orphanet J Rare Dis. 2017; 12:79
2) Han S, et al. Population-Wide Duchenne Muscular Dystrophy Carrier Detection by CK and Molecular Testing. BioMed Res Int. 2020; 2020:1-12;
3) Aartsma-Rus A, at al. The importance of genetic diagnosis for Duchenne muscular dystrophy. J Med Genet. 2016; 53:145-151;
4) Miyatake S. et al, 実験医学 34(19):3151-3158, 2016.
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