ロシュグループ/診断薬事業部門 2021年度通期業績のお知らせ

本資料はロシュ・ダイアグノスティックスの親会社であるF.ホフマン・ラ・ロシュ社が2022年2月3日(スイス現地時間)に発表した英文プレスリリースを一部抜粋した翻訳版です。この資料の正式言語は英語であり、表現や内容については英語の原文が優先されます。(記述される製品には日本未発売の製品も含まれています)
 

原文は下記URLよりご参照ください。

*日本国内では、ダイアベティス・ケア事業(血糖測定関連事業)は、ロシュDCジャパン株式会社が担当しています。

*特に記載の無い限り、この書類における全ての成長率は恒常為替レート(CER)で計算されています

  • (CER:2020年の平均値)

  • ロシュグループの売上は恒常為替レートでは9%の成長、スイス フラン換算では8%の 成長

  • 診断薬事業部門の売上は、基盤ビジネスの力強い勢いとCOVID-19関連検査の継続的な高い需要により通年で29%の成長

  • 第4四半期以降に承認された診断薬事業領域の主な製品は以下のとおり: cobas5800(モレキュラー・ラボのシステム)、Avenio Edge(シークエンシングの検体準備システム)、cobas plus、cobas infinity edge (臨床意思決定支援のためのデジタルエコシステム)、SARS-CoV-2関連の新たな検査薬

ノバルティス社からロシュ株の買い戻しが完了

 

2022年の見通し

ロシュグループCEO(最高経営責任者)のセヴェリン・シュヴァンは通期の結果について、次のように述べています。「2021年は素晴らしい結果を残すことができました。私たちの新しい治療薬と診断薬に対する期待は非常に高い状態にあります。がん、失明、神経疾患など、いくつかの領域において、製品パイプラインの進展があったことをうれしく思います。両事業部門の強固な製品ポートフォリオと開発中の新薬パイプラインにより、私たちは将来の成長が強く望める位置にいます」

 

2021年売上

2021年、グループの業績は9%増(スイスフラン換算で8%増)の628億スイスフランへと成長しました。コア営業利益は、堅調な基幹ビジネスの業績を反映して、4%増(スイスフラン換算で2%増)、またコア営業利益は6%増(スイスフラン換算で3%増)でした。スイスフランのほぼ全ての通貨に対する高騰により、恒常レート換算に比べて、スイスフラン換算では業績に影響を及ぼしました。

診断薬事業部門は、29%増の178億スイスフランという力強い売上成長となりました。基盤ビジネスでは、2021年を通して強い勢いを示しました(全体で16%増)。

ロシュの業界をリードするCOVID-19関連検査のポートフォリオは、47億スイスフランの売上となり、診断薬事業部門全体の売り上げに大きく貢献しました。

全ての地域において大きな成長が見られました。欧州・中東・アフリカ(EMEA)は+37%、アジア太平洋地域は+29%、北米は+16%、そして中南米で+48%でした。

12月にロシュは、新型感染症対策におけるPCR検査のポートフォリオを拡充するため、長年のパートナーであるTIB Molbiol社との株式売買契約の手続きを完了しました。TIB Molbiolは、診断薬事業部門において子会社として運営を続けます。

診断薬事業部門:第4四半期の主な新製品(2022年1月含む)

診断ソリューションは治療方針決定のバックボーンです。がん、感染症、または他の深刻な疾患でも医療の最大の課題に対するより良いソリューションの探求は、診断に依存しています。

 

信頼性ある正確な検査ソリューションへのアクセスは最も重要です。11月、ロシュはcobas5800を発売しました。このコンパクトで全自動の遺伝子検査システムは、あらゆる規模の検査室に、効率的、簡便、そしてタイムリーに検査結果を提供します。医師は患者にとって最良の治療戦略を速やかに決めることができます。

12月、ロシュはcobas pulseシステムを発売しました。スマートフォンのデジタル機能と同様の機能を持つ、初めての医療従事者向け血糖測定器です。このAndroidベースのオペレーティングシステム(OS)には、業界最前線の医療アプリが搭載され、臨床診断のサポートから、バイタルサインやデジタルバイオマーカーの測定まで、臨床的に価値あるさまざまな機能を実行します。

次世代シークエンサーを診断に利用する際の大きな課題のひとつは、検体の準備です。DNAはシークエンシングのための準備が特に複雑で、このプロセスでヒューマンエラーが起こる傾向があります。12月、ロシュはAVENIO Edgeシステムを発売しました。このシステムは、次世代シークエンサーのサンプル調製の簡素化、および自動化を可能にし、ヒューマンエラーを減らします。

 

医療従事者は、不完全な患者記録や、複数のITシステムのいたるところでデータのサイロに直面することがよくあります。12月、ロシュは、異なるソースからの患者データを安全に集約し体系化する新しいデジタルソリューション、NAVIFY Oncology Hubを発売しました。臨床医が、総体的で長期的な患者データに迅速かつ簡便にアクセスできる中央ワークスペースを提供し、がん治療全般にわたって、よりタイムリーで個別化された治療決定をできるようにします。

また、ロシュはcobas infinity edgeを2022年1月に発表しました。このクラウドベースのプラットフォームは、複数の機能をまとめることで、「ポイント・オブ・ケア」専門家のためのオープンなデジタルヘルスエコシステムを構築します。複数のソースから集めた患者データを、適切な時間と場所で、適切な医療従事者に共有することを可能にします。このプラットフォームは、患者の電子医療記録(EMR)、第三者のアプリ、そしてポイント・オブ・ケア機器(ロシュの新しい機器、cobas pulse)など、さまざまな健康状態のソースを接続します。

 

がんを効果的に治療するために、私たちは、何がドライバーとなるのか遺伝子レベルで理解する必要があります。10月、ロシュは個別化されたがん研究へのアクセスを拡大するため、AVENIO Tumor Tissue CGPキットを発売しました。これはロシュとファウンデーションメディスン(FMI)が共同開発した初の製品であり、科学者が自身の研究室において、FMIの包括的ゲノムプロファイリングを用いて行ったがん研究の最初の例でもあります。

毎年、約34万人の女性が子宮頸がんで亡くなっています。この予防可能ながんは、ハイリスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされます。10月、ロシュは、子宮頸がん発症リスクの高い女性に対するCINtec Plus Cytology検査の明確な有用性を示すIMPACT臨床試験データを発表しました。

肺がんの早期発見は、より多くの治療選択を可能にします。10月、VENTANA PD-L1 Assayが、ロシュのがん免疫療法Tecentriqの適応となる非小細胞肺がん患者を特定するコンパニオン診断薬として、FDAの承認を取得しました。

 

パンデミックは、疾病予防および管理において診断が果たす役割に対する認識を大いに高めました。ウイルスの蔓延、特に新しい変異の出現は、信頼できる高品質の検査の必要性を高めました。

12月、ロシュの新しい子会社となったTIB Molbiolは、6つの新しい検査キットを開発しました。研究者が新型のオミクロン型の変異を検出し、他の変異型との違いを調べるのを助けます。

12月後半、COVID-19 At-Home Rapid Antigen TestはFDAの緊急使用許可(EUA)を取得しました。オミクロン型を含むSARS-CoV-2の全ての変異型の感染に対し、迅速に、信頼性ある結果を提供します。

2022年1月、ロシュはSARS-CoV-2 & Flu A/B Rapid Antigen Testを、CEマーク準拠の市場で発売しました。この検査(15-30分で結果判定)は、COVID-19またはインフルエンザの症状を持つ人を対象に、SARS-CoV-2、インフルエンザウイルスA、およびBの感染について、医療従事者が迅速に識別するために使用することを目的としています。

ロシュは、一般に公開されているオミクロンの配列を分析し、全てのロシュのPCR検査がオミクロン変異型を含むSARS-CoV-2を正しく同定できることを確認しました。

診断薬事業部門の売上

主に中央検査室向けに、イムノアッセイ、生化学、カスタムバイオテックの領域で診断ソリューションを提供します。免疫検査事業、特に感染症、心疾患検査が主に貢献し、売上は21%増加しました。全地域において、特にEMEAとアジア・パシフィック地域で強く、売上が増加しました。

主に遺伝子検査を行う検査室向けに、病原体の検出とモニタリング、ドナースクリーニング、セクシャルヘルス、ゲノミクスなどの診断ソリューションを提供します。売上はウイルス関連検査事業の牽引により29%増加しました。ハイスループットのPCR検査などのCOVID-19検査は、デルタ変異株の影響により引き続き成長しました。売上は、北米とアジア・パシフィック地域が牽引し、全地域で増加しました。

SARS-CoV-2迅速抗原検査、血液ガスおよび電解質検査を含む、救急救命室や医療現場、または患者に対して直接提供する診断ソリューションに焦点を当てています。引き続き大きな売上成長を遂げ、138%の増加となりました。SARS-CoV-2迅速抗原検査が主な成長要因となり、特にEMEA地域で顕著となりました。

糖尿病患者と医療従事者向けに統合化とパーソナル化された糖尿病管理に焦点を当てています。アキュチェック・ガイド・システムなどの血糖モニタリング事業が牽引し、売上は3%増加しました。

主に病理検査室向けに、組織生検やコンパニオン診断のための診断ソリューションを提供しています。これらの標的診断は、一人ひとりの患者さんに合った治療法の決定をサポートします。売上は12%増加しました。主にアドバンスド・ステイニング事業の成長によるものです。

本件のお問い合わせ先


広報(報道関係者向け)

【事業領域説明】:

  • コア・ラボ:免疫・生化学検査、血液凝固検査 

  • モレキュラー・ラボ:遺伝子検査用試薬・機器

  • ポイント・オブ・ケア:臨床現場即時検査

  • ダイアべティス・ケア: 血糖測定関連事業

  • パソロジー・ラボ: 病理学的検査用試薬・機器

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