前処理から検査までを統合・自動化し、一貫したサポートで検査の効率化に貢献 検査前処理装置「コバスp 512/p 612」および検体搬送ライン「CCM」発売のお知らせ

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、検体検査室で使用する検査前処理装置「コバスp 512/p 612」および検体搬送ライン「CCM」を4月3日に発売します。

医療において重要な役割を担う診断には検査が不可欠です。検体を扱う検査室では、全工程の業務量のうち65%を検査前処理工程が占めます。*1当社はこのたび、検体分析装置に接続する検査前処理装置と検体搬送ラインを発売し、一貫したサポートを提供することで、検体前処理にかかる業務量を低減し、検査室の効率化に貢献します。

今回発売する「コバスp 512/p 612」は、1時間に1000検体という処理能力で開栓・仕分・閉栓を行い、コバスp 612は分注処理機能も備えています。また、オプションで自動遠心処理装置「コバス p 471/p 671」を接続することができます。「コバスp 512/p 612」には、高精度カメラが内蔵されており、検体を撮影することで検体の状態をチェックし、検査に適さない検体は、エラー検体として選別されます。検査工程でのエラーの57%は、前処理段階で起きており*2、検体量不足や検体の状態不良を見逃さないことで、エラーを低減します。試薬と検体の不必要な使用・測定を避け、時間や、コスト、労力を削減するとともに、より正確な検査データを提供します。

検体搬送ライン「CCM」(cobas connection modules)は、当社の免疫・生化学分析装置、そして遺伝子検査装置に接続することができます。そして、医療機関の検査情報システムLIS(Laboratory Information System)と連携するソフトウェア「コバス インフィニティ」によって、検体の受付から前処理、測定、結果報告、検体の保管までを統合・自動化します。施設の規模に応じて、検査前処理・分析装置・試薬・検体搬送ラインを最適化した総合的な提案を行い、検査室の処理時間短縮とコスト削減に寄与します。

様々な分析装置を検体搬送ラインで接続し、1つのシステムとして統合された検査室を構築する"Connected Core Lab"(コネクティッド・コア・ラボ)は、ロシュのグローバル戦略であり、今回の検査前処理装置と検体搬送ラインの発売は、当社にとり重要な第一歩となります。ロシュ・ダイアグノスティックスはこれからも検査の価値を創造し、効率を向上させることで検査室を支援してまいります。

  •  遠心分離:血液を遠心、上清を分離し、血清または血漿を得ること

  • 開栓:採血管の栓を開けること

  • 閉栓:開栓された採血管の開口部をふさぐこと

  • 分注:元の検体採血管から、小分け検体として必要な量に分けること

  • 仕分:分析装置ごとに、必要な検体を移載させること

 コバスp 512/p 612

  • 1時間に1000検体という高い処理能力で開栓・仕分・閉栓を実施

  • カラー撮影した検体画像をもとに、測定に不適切な検体を判別し、エラー検体として仕分け可能

  • オプションとして自動遠心処理装置「コバス p 471/p 671」を接続可能

CCM(cobas connection modules)

  • ロシュの免疫・生化学分析装置および遺伝子検査装置等に接続可能

  • 施設のニーズ・状況に応じた最適な検体の搬送ラインや運用フローの構築が可能

 <コバスp 512/p 612>

  • 希望販売価格(税抜)
    p 512:1800万円
    p 612:2430万円
    自動遠心処理装置(オプション)
    p 471 (p 512用もしくはp 612用) :1350万円
    p 671 (p 512用もしくはp 612用) :2160万円

  • 寸法
    p 512:2.39 m (W)×1.41 m (D)×1.84 m (H)
    p 612:3.14 m (W)×1.41 m (D)×1.84 m (H)
    p 471:1.65 m (W)×1.29 m (D)×1.84 m (H)
    p 671: 2.3m  (W)×1.29 m (D)×1.84 m (H)

  • 重量
    p 512:744 kg、p 612:878Kg
    p 471:436 kg、p 671:623kg

<CCM(cobas connection modules)>

  • 希望販売価格および寸法・重量:システム構成により異なるため、非公表

【製品写真】

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カスタマーサポートセンター

参考:

  1. Paxton A. Breaking bottlenecks on the front end. CAP Today 2000;14:1-36および Felder RA. Clinical laboratory robotics in the 1990s. Chemometrics; Intelligent Laboratory Systems: Lab Info Man 17:111-118, 1992

  2. Julie A. Hammerling, MSH, MS, MLS(ASCP), A Review of Medical Errors in Laboratory Diagnostics and Where We Are Today, Lab Med. 2012;43(2):41-44

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