メディアリリース

2023.04.26

ロシュグループ/診断薬事業部門 2023年度第1四半期業績のお知らせ

 

本資料はロシュ・ダイアグノスティックスの親会社であるF.ホフマン・ラ・ロシュ社が2023年4月26日(スイス現地時間)に発表した英文プレスリリースを一部抜粋した抄訳版です。この資料の正式言語は英語であり、表現や内容については英語の原文が優先されます。(記述される製品には日本未発売の製品も含まれています)
 

原文は下記URLよりご参照ください。

https://www.roche.com/investors/updates/inv-update-2023-04-26

 

*日本国内では、ダイアベティス・ケア事業(血糖測定関連事業)は、ロシュDCジャパン株式会社が担当しています。

*特に記載の無い限り、この書類における全ての成長率は恒常為替レート(CER)で計算されています

(CER:2022年の平均値)

 


2023年4月26日 バーゼル発

 

ロシュグループ/診断薬事業部門 2023年度第1四半期業績のお知らせ

 

  • 予想していた通り、COVID-19検査の需要が大幅に減少したことにより、ロシュグループの売上は減少(恒常為替レートで3%減、スイス フラン換算では7%減);この影響を除くと、グループの売上は8%の成長
  • 診断薬事業部門の基盤ビジネスは4%の成長。一方で、2022年第1四半期におけるCOVID-19検査の需要が例外的に高かったことに影響を受け、全体としては28%減少
  • 診断薬事業部門の2023年第1四半期ハイライト:
     ・脳腫瘍の臨床的関連変異を検出する新しいアッセイを発売
  • 2023年の見通しを確認

 

ロシュグループCEO(最高経営責任者)のトーマス・シネッカーは、次のように述べています。「第1四半期は、両事業部門の基盤ビジネスが力強い成長を示し、予想されたCOVID-19検査の売上減少の大部分を補うことができました。第1四半期は、特に血液がんにおいてパイプラインが進展しました。また最近では、二重特異性抗体医薬品であるLunsumioとColumviが承認され、Polivy(ポライビー)が攻撃性の高い血液がんに対するファーストラインの治療薬として米国で承認されました。眼科領域では、重症眼疾患治療薬 Vabysmo(バビースモ)が網膜静脈閉塞症における第Ⅲ相試験で良好なデータを示しました。承認されれば、バビースモに対する3つ目の適応追加となります。バビースモは発売からわずか1年で、すでに当社の最強の成長ドライバーとなりました。私たちは、2023年の見通しを確認しました。」

 

2023年の見通し
 

COVID-19関連製品の売上が約50億スイスフランと大幅に減少するため、グループの売上は1桁台前半に減少すると予想しています(恒常為替レート)。このCOVID-19の売上減少を除けば、ロシュは両事業部門とも堅調な基盤ビジネスでの売上成長を見込んでいます。

1株当たりのコア営業利益は、売上の減少に概ね沿って成長させることを目標としています(恒常為替レート)。ロシュは、スイスフランでの配当の更なる増額を見込んでいます。

 

 

診断薬事業部門の業績

診断薬事業部門の基盤ビジネスは、引き続き順調に推移しました。(+4%)

事業部門全体では、COVID-19検査の売上が、需要が例外的に高かった前年同期の19億スイスフランから、今期は3億スイスフランに減少したことが起因し、28%減少の36億スイスフランでした。

免疫学的検査、特に心疾患検査が、主な成長要因となりました(+9%)。さらに、ウイルス学的検査の基盤ビジネス(+12%)、血液スクリーニング事業(+15%)、そして子宮頸がんの検出およびモニタリングの診断ソリューション(+22%)が成長を牽引しました。

COVID-19検査の需要低下が主な要因となり、すべての地域で減収となりました。ヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)と北米はそれぞれ30%、39%と減少しました。アジア・パシフィック(APAC)は15%、中南米は8%の減少となりました。

 

 

診断薬事業部門:2023年第1四半期の主なマイルストーン

診断薬事業部門は、第1四半期にオンコロジーとウイルス学的検査の領域で重要となる製品を発売しました。

製品

マイルストーン

発売

IDH1 R132H およびATRX 抗体

(脳腫瘍)

脳腫瘍患者の臨床的に重要な変異を同定するための2つの新しい抗体を発売

  • 近年のがんゲノム解析の進歩により、脳腫瘍の分子変化に対する医学界の理解が深まり、特異的な診断のために、より正確に患者を分類することができるようになりました。
  • 患者の脳腫瘍におけるIDH1およびATRX遺伝子の変異状況を把握することで、より多くの情報に基づいた臨床判断が可能となり、患者のアウトカムが改善する可能性があります。
  • IDH1 R132H抗体とATRX抗体は、29のバイオマーカーを含むロシュの神経病理学ポートフォリオに追加された最新の抗体です。

より詳しい情報はプレスリリースをご覧ください。 Media Release(Feb.23)(英語)

VirSNiP SARS-CoV-2 Spike F486P

(COVID-19)

感染力の強い変異株XBB.1.5系統(オミクロン株亜種)を検出する新型コロナウイルス感染症のPCR検査を発売

  • この研究用試薬は、XBB.1.5系統(オミクロン株亜種)を特にターゲットとしており、リアルタイムPCR機器 LightCycler 480 IIおよびcobas z 480で検出します。
  • 検査の結果は、ウイルスの系統を詳細に追跡し、疫学と公衆衛生に与える影響についての洞察を提供するのに役立ちます
  • 世界保健機関(WHO)は、XBB.1.5系統の感染力の強さと成長優位性を主に懸念しています。

より詳しい情報はプレスリリースをご覧ください。  Media Release (Jan.26)(英語)

協業

Elecsys Amyloid Plasma Panel

(アルツハイマー病)

アルツハイマー病の早期診断の強化を目指し、リリー社と連携

  • ロシュとリリーは、Elecsys Amyloid Plasma Panelの開発を共同で行います。
  • このパネル検査は、臨床性能を実証しており、現在、臨床的な検証を確実にするために追加調査が行われています。
  • このパネル検査が承認されれば、医療従事者が、より多くの患者を診断する道のりを効率化させるのに役立ちます。

より詳しい情報はプレスリリースをご覧ください。 Media Release (3月22日)(英語) 

 

診断薬事業部門の売上

 

ロシュグループ/診断薬事業部門 2023年度第1四半期業績のお知らせ

 

【事業領域説明】
コア・ラボ:免疫・生化学検査、血液凝固検査 
モレキュラー・ラボ:遺伝子検査用試薬・機器
ポイント・オブ・ケア:臨床現場即時検査
ダイアべティス・ケア: 血糖測定関連事業
パソロジー・ラボ: 病理学的検査用試薬・機器